小耳症の手術は非常に複雑です。
通常6か月以上の間隔を空け2~3段階に分けて行われますが、患者様の状態によっては側頭筋膜を使用する手術が用いられます。
一次手術では自身の肋軟骨、もしくはメッドフォア(人工骨)を使用して耳のフレームを作成&挿入する手術を行いますが、生きた組織を使用しなければ手術部位が壊死してしまいます。
そのため、血管が通っている側頭筋膜を採取し、作成した耳のフレームの上から覆ってあげることで、血が通う生きた耳を完成させることができます。
しかし、この側頭筋膜を採取するには、当然のことながら側頭部を切開することになるため、手術後、線状の傷痕が残ることが往々にしてあります。


傷痕が残ることを避けるために、内視鏡を使用する病院もありますが、内視鏡を使用した場合、また別の問題が生じることになります。
内視鏡による手術は、頭皮側の毛根が損傷しやすく、切開の際に生じるような線状の傷痕ではなく、広範囲にわたり脱毛する可能性が高くなるのです。

側頭筋膜を採取する際、筋膜と血管が傷ついてしまい血流に異常が生じると、筋膜が壊死し、手術はその時点で失敗となってしまいます。
筋膜と血管を如何に傷つけず手術を行うことができるかが、成功と失敗の別れ道となるため、頭皮の組織が多少傷ついたとしても、筋膜と血管の保護を第一に手術を行うことになります。
このように、内視鏡による手術は
- 全体を見ながら筋膜を採取する切開に比べて、内視鏡は視野が狭くなり全体の把握が難しくなる(“木を見て森を見ず” ですね)
- 特にメッドフォア(人工骨)を使用する場合、お子さまが対象になることが多い=毛根が薄弱で損傷しやすい
という理由によって、脱毛という副作用が生じやすいのです。

右:Dr.パクチョルが採取する筋膜の位置
Dr. パクチョルは、による小耳症再建は、業界で多く取り扱われている側頭筋膜による手術ではなく “耳の後ろの筋膜”を用いて手術を行うため (上の図右側)側頭部に切開線が生じることもなく、脱毛を心配する必要もありません。
この “耳の後ろの筋膜を用いた手術” を適切に行うことができる病院や医師は、世界中でも数えるほどしかおらず、その中の一人がDr. パクチョルなのです。
しかし、過去に他の病院で既に小耳症の手術を行ったことがある患者様が、何らかの理由で再手術を行う場合は、耳の後ろの筋膜ではなく、側頭筋膜を使用することになります。
そのため、再手術に至っては、側頭部に生じる線状の傷痕と、その傷痕に沿って生じる脱毛は避けて通ることができません。

このような傷痕は、髪を伸ばすと隠すことができる女性でより、短髪を強いられることが多い男性の方が、より大きなストレスを感じる傾向があります。
この傷痕の悩みを解決するために、Dr. パクジョンヨルが効果的な縫合方法を提案し、現在においては側頭筋膜を使用した手術を受ける患者様の切開痕も過去に比べると劇的に改善されました。
過去の手術で生じた傷痕にも効果がみられるため、再縫合を行いに訪れる患者様もいらっしゃいます。

しかし、再縫合によって100%良い結果が得られるわけではありません。例えば…
- 傷痕が過度に生じている場合
- 傷痕周囲の頭皮に余裕がない場合
- 傷痕が残りやすい体質の場合
など、傷痕の状態や患者様自身の体質などによって、結果の良し悪しは左右されることがあります。
そのため、再縫合だけでは満足できる結果が期待できないと判断した場合、他の解決策として毛髪移植や頭皮のアートメイクなどを勧めることもあります。
このように、手術部位とは別の部位に副作用が生じ、想定外の治療が重なっていくことがあるという事実は、耳の手術のみならず、他の手術においても起こりうることです。
手術を行う前に、医師から詳細の説明をきちんと受け、全てのリスクについて把握しておくことが大切です👨⚕️