「小耳症」 手術の適齢期

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「小耳症」とは、先天的に耳が不完全な状態で、耳が全く存在しない”無耳症”や最も典型的と言われている耳垂だけが残った”耳垂型”など、様々なケースが存在します😲


得に小耳症再建においては、Dr.パクチョルと共に米国と日本にも名医と称される先生がおり、世界三大巨頭として知られています👍👍

小耳症のお子さまを持つ保護者の方々にとっては、一日でも早く我が子に耳を持たせてあげたい!そう考えるのは当然のことでしょう😊

しかし、小耳症の再建は非常に複雑で、手術は6ヶ月以上の間隔を開けて3段階で行われるだけでなく、耳のフレームを作成するために肋軟骨を摂取したり、場合によっては皮膚の移植も行われるため、患者様にとっても体力的な負担や心理的な負担が非常に大きくなります😥💦

小耳症について記載されている形成外科の教科書には、手術適齢期は8~10歳 (小学4~5年生) と記されており、多くの患者様がこの時期に手術を行いますが、私たちは独自のガイドラインを設けて手術の時期を判断しています😲

そのガイドラインとは…

■身長:155cm
■胸囲:75cm年齢

おおよそ小学6年生頃の時期でしょうか。

このようなガイドラインを設けることになった背景としては、30年という長年の経験から、年齢は満たしていても適切な体格に成長していない場合、以下のような3つの問題が起こる可能性が高いことを知ってりるからです🤔

  1. 適切な体格に成長していない場合、耳のフレームを作成する肋軟骨が弱いため時間の経過と共に吸収され、耳が変形する。
  2. 肋軟骨を摂取した胸郭が成長と共に変形し胸部が歪んでしまう。
  3. 耳のフレームを作成するにあたり必要な肋軟骨の量を十分に採取できない。
幼い時期に肋軟骨を採取し胸部が歪んでしまったケース

早く治療をしてあげたいと願う保護者の方々のお気持ちは痛いほどよくわかりますが、沢山の経過を観察してきた専門医の立場から、お子さまが十分な体格に成長するまで待ってあげることが、再建された耳を半永久的に維持するための賢明な選択だと思います👨‍⚕️